今週ももりだくさんでした。
木こりとして初めて木を伐りました。
山を駆け登り、花をめで、人と出会い、時は流れております。
栗の花、ねむの木の花、アジサイが咲いております。
6月14日(日)
郡上にある林業系NPOのWoodsman Workshopの林業寺子屋プロジェクトに参加した。
今回は中堅クラス(班長さんや事業主さんなど)を対象とした初心者をどう育てるかという
講習でその初心者役で参加することに。
実際全く初めてチェーンソーをさわる俺にバリバリの木こりが丁寧に木の倒し方を教えてくれた。
かなりお買い得な経験。
チェーンソーで水平にまっすぐ受け口、追い口を入れることがいかに難しいかを知らされた。
かなり込み入った林なので狙ったとおりに倒せないと掛かり木になり処理が難しくなる。
そしてもちろん危険。
こうした作業をたいていはいきなり現場に行かされて、たいした指導もなくやらされるのが現在の林業界だそうだ。
そこに疑問を持った人たちが集まった今回の研修。
『新人を育てるということはその人の命、その人の家族の生活を背負うことだ!』 by みずの
技術指導だけでなく現場の雰囲気や悩み、そして林業の楽しさを知ることができた貴重な日曜日。
またひとつ繋がりができました。
6月15日(月)
森林計画の最後の授業ということで長野県の上松町というところにある赤沢自然休養林へ行ってきた。
そこは旧来から良質の天然ヒノキが採れるところで木曽ヒノキというブランドで伊勢神宮へのご神木奉納
をするところだ。
土壌があまりよくないのでヒノキはゆっくりゆっくり育つ。だから身の詰まった良質な木になる。
巨大なヒノキの林を観察しながらきれいな沢でお弁当食べたり、資料館で昔の林業機械を見たり、
森林鉄道を横目で見たり、オオヤマレンゲを愛でたり。
やっぱり森はいい。
1本1000万円するともいわれるヒノキがゴロゴロ。高い木と安い木の見分け方を学んだ。
前回の式年遷宮で伐られたご神木。実際に伐ってみて中が腐ってたりすると
かつてはその人は殺されたらしい。今も林野庁長官が左遷されるとのこと。
森の貴婦人。オオヤマレンゲ。貴婦人の香りってのを知りました。
6月16日(火)
森林土木の授業。林道の規格などを学ぶ。
地域をデザインするの授業。片知という集落をボルダリングで盛り上げる企画を検討する。
放課後は草刈りのバイトの説明会。
自主ゼミの準備。
気がつくと23時まで学校にいた。腹が減ってしかたない。
6月17日(水)
安全管理の授業。安全についての基本的な考え方を学ぶ。
災害を減らすのではなく事故の原因を減らすということ。つまりヒヤリハットをへらすということです。
ものづくりの授業。樫の木からペーパーナイフをつくります。
今回はデザインと木取りまで。アイデアはでてくるが切り出す技術がない。。
それにしても樫の木は削ると甘い香りがして眠くなる。。
放課後はここのところ地域林業研究会で流行りのトレラン。(トレイルランニング)
学校の裏山の古城山(430m)を駆け上がる。駆け下りる。
トレランなんて危険だし、山をじっくり見れないから邪道だ!って思ってたけど気がつくと
バックカントリースキーの時のような興奮を感じてました。うひょ~!って叫びながら走ってた。
トレラン。野球。登山(25kgの砂を担いで)。ランニングとかなり体育会的な研究会になっています。
6月18日(木)
環境教育概論の授業。何を学んだのだっけ??あまり好きになれない授業。
唯一覚えてるのは俺の大好きな絵本"The Giving Tree"の邦題が"大きな木"だったということ。
目を通してみたけど俺は原作(英語)の方がやっぱりいいと思う。
午後は林業体験実習。学校の演習林から木造建築スタジオの自力建築で使う木を斧で切り出した。
重い斧でこーん。こーん。と木を削っていく。木を削るたびに響く音。飛び散る木っ端。ヒノキのにおい。
そしてゆっくりと倒れていく木。
木を倒すということ。木を頂くということ。森を育てるということ。
学びの多い時間だった。
林業の世界では斧をヨキと呼ぶ。
受け口を掘る。ヒノキのいい香りと木を叩く音が森にこだまする。
追い口を掘る。間違って弦(つる)の部分を打ってしまうと木は思いも寄らぬ方向へ倒れてしまう。
慎重に、慎重に。。
静かに動き出し、うなり声を上げて木は倒れる。誰もが息を呑む瞬間だ。
山の神に感謝をこめる儀式。大事に木を使おうと強く思う。
放課後は片知の森づくり協議会の打ち合わせ。
今回は以下の作業部会を設立することで合意。
・分収林契約調整部会
このままでは来年にはハゲ山にされてしまう片知の山を何とか救おうという部会
・森林境界明確化部会
森林の整備を進めるにもどっからどこまでが誰の山かもわからなくなってるという状況。
これを解決しようという技術がまさに我がアカデミーでも開発されている。
我々の出番だ。
・片知交流部会
イベントや小学校を巻き込んだ地域づくりを検討する部会。
俺はここにボルダリングを巻き込んでいければと考えている。
前回はただ聞いていただけだけど、今回はいろいろな人にあいさつして自分の存在をアピールしてきた。
何かが動き出した予感のする会議であった。
6月19日(金)
里山の管理の授業。バイオマス利用の技術を学ぶ。
午後は自主ゼミ。ちなみにゼミの名前はぐんぐんゼミ。これからぐんぐん育っていこうという
ダサかっこいい名前。俺はゼミ長でこのゼミの時間のみ「グンさん」と呼ばれることになっている。
自分からやろうと言い出した手前、中途半端なことは許されないが手ごわいテーマを設定してしまった
ため正直くじけてしまいそうだ。
まぁ、できるだけのことはしていこうと思う。若い学生もついてきてくれていることだしね。
その後は名古屋大学の土壌学の先生が国際協力の授業で青年海外協力隊のOBを呼びたいということで面会した。
スケジュールの都合で実現はされなかったのだが正直俺は興味が持てない。
ケニアでの経験を伝えることは大切なことだけど俺にとってそれはもはや過去の出来事であって
大切にしているけど人前で話すほどの気持ちはまったく薄れている。
その先生もケニアでいろいろなプロジェクトをしているとのことで細かく説明してくれたけど
「何でそれをあなたがケニアでやるのか?」としか思えなかった。
日本人として林業家としてやるべきことをやりたい。その先にケニアへの恩返しがあると俺は信じている。
で、その後はその先生にうなぎをご馳走してもらった。
美濃の隣の関はうなぎが有名。食べたいなぁ~っていつも思ってたけどやっぱり高くて。。。
いや~美味しかった。ホントに美味しかった。次はいつ食べられるかなぁ~。
その後はアカデミーの卒業生が作ったNPO杣の杜学舎の会合へ。
このNPOがその片知のプロジェクトの仕掛け人。こないだの会議であいさつしたら誘ってくれたのだ。
山部会集落の公民館のような場所のオフィスで男だけの会合。
安い酒を飲みながら夢を語る。森を語る。人を語る。
もちろんグチもでる。ひがみもでる。
人間臭い場所だった。
朝日と共にジムニーに乗って家路に向かう間の山から吹きおろす風が無性に心地よかった。
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